UT-VPN
 これまでOpenVPNを使って、各所から自宅のVPNに繋げていたんだけど、mtuの設定やら触ってみてもなかなか通信速度が出ない。
 クライアントPCからの映像をトンネリングして、サーバー側で配信するときなど、このVPNの速度がボトルネックとなって帯域を稼げず、低レートの動画しか配信できないような状態があった。
 そこで通信速度に定評のあるUT-VPNを試してみた。


Wild Speed Measurements - Server
 まずは基盤となるサーバーのインターネット回線。NTT西日本のフレッツ 光ネクストなので、Wild Speedで計測してみたら、右図のような感じ。

Wild Speed Measurements - Client
 クライアント側は無線LAN経由なので、ちと遅めの結果。

jperf - OpenVPN
 jperf(iperf)を使って、OpenVPNの通信状態。

jperf - UT-VPN
 同、UT-VPNの通信状態。

Client DownloadClient Upload UT-VPNの通信スループット測定ソフトで、上りと下りを個別に測定してみた。

 これだけの帯域が確保できれば、エンコードせず生のtsを流せるなぁ。
 UT-VPNは認証がパスワード認証だけなので、OpenVPNなどの公開鍵+秘密鍵に比べると、そのあたりはユーザ管理やセキュリティ面で弱いけど、この速度は魅力的(^^)。パスワード認証だけといっても、ユーザ名、パスワード、仮想HUB名の入力が必要なので、よっぽどのことが無い限りは大丈夫だと思うし。複数のクライアントに対しては、速度は我慢してもらってOpenVPN、速度を必要とする場面では限定的にUT-VPNという両刀使いでしばらく運用してみよう。

Version - ServerVersion - Client サーバー、クライアント共バージョン情報を表示させると、背景になにやら懐かしい風景が。これ、バージョン情報を表示させるたびに異なる画像を読み込んでいるようで、意味もなくバージョン情報を表示させ、「あぁこれは2学だぁ」とか「おぉ本部棟だ」と、一部の人間には全く別の用途で楽しめたりします(どこの研究室だよ?ってなのもありますが(^^;)。
桐の葉 SoftEatherは前から知っていたのだけど、けっこーな価格なので敬遠してた。そのフリー版のUT-VPNのことは、つい最近までその存在すら知らなかったので、これはとってもいい感じ。久しぶりに輝く桐の葉マークを見たような気がする(^^;。

 しばらく使ってみて分かったことだけど、UT-VPNでVPNに接続すると、デフォルトゲートウェイ及びDNSリゾルバのIPアドレスがUT-VPN内のものになってしまい、インターネットへのアクセスも、すべてUT-VPNを通して行っている。SSLに対応していないメールサーバーを使うときなどメリットはあるが、常時UT-VPN経由だとそれはそれで都合が悪い。
 よくよく見ると、単にUT-VPNの優先順位が高いだけなので、それを適当な優先順位に戻すことで解決。各NICのプロパティで[自動メトリック]のチェックを外して、メトリック値をそれぞれ入力しても同じような効果があるが、そこは[自動メトリック]のまま、[アダプタとバインド]で優先順位を入れ替える方が管理が容易。
ネットワーク接続 [ネットワーク]の[プロパティ]で[ネットワーク接続]を表示させ、
 メニュー[詳細設定]-[詳細設定]

 Windows7では、[コントロールパネル]-[ネットワークとインターネット]-[ネットワークと共有センター]-[アダプター設定の変更]で、altキー2度押ししてメニュー[詳細設定]-[詳細設定]。

アダプタとバインド [詳細設定]の[アダプタとバインド]タブで、優先順位を上下させる。