ECU-Tool 海賊版


アンチスピニング

'08 CBR1000RRで有効です。
エンジン回転の上昇率によって、Fi、IG個別に制御を行って、出力を抑制します。

トリガ

エンジン回転上昇率によって、制御を掛けるトリガを選択します。
トリガのLeast以上を選択することで、Fi、IGの各補正レベルが選択できます。トリガを選択しても、Fi、IGの各補正レベルがNoneのままでは補正が効きません。

FI補正、IG補正

 Fi,IG個別に上昇率の低い領域(Lo領域)、高い領域(Hi領域)で、どの程度の補正を行うかを選択します。
ECU-Tool海賊版では、Lo領域の補正レベルを下回ってHi領域の補正レベルを選択することはできません。


詳細表示

詳細表示を有効にした場合は、どのような補正を行うのかを表示します。
これらの数値は、HRC純正ソフトが補正レベルによってECUに書き込む数値と同じです。



トリガ

トリガを選択すると、エンジン回転数とスロットル開度により9分割された領域で、それぞれにLoスレッショルド、Hiスレッショルドが設定されます。
上図、トリガにLeastを選択した状態を例に説明すると、10,000r.p.m、Th50%は中央の領域に入ります。そのときエンジン回転の上昇率が2.1を越えるとLo領域の補正がかかります。また、エンジン回転上昇率が2.5を越えるとHi領域の補正がかかります。

ドン付き対応

上記の9分割エリアとは別に、スロットル全閉からスロットルを開けていくときには、ドン付き対応の補正がかかります。トリガを選択すると、監視時間(※1)、Loスレッショルド、Hiスレッショルドが設定されます。
同様に上図では、スロットル全閉からスロットルを開け始めると、監視時間の0.5秒の間、エンジン回転の上昇率が1.0を越えるとLo領域の補正がかかります。また、エンジン回転上昇率が2.0を越えるとHi領域の補正がかかります。

※1:監視時間:HRC純正ソフトには「Continuance time」と書かれているので、「持続時間」が適正訳だと思いますが、雰囲気で意訳しました。

FI補正

Lo領域、Hi領域のFI補正値です。エンジン回転数、Th開度によって、燃料噴射量を減らす設定がなされます。
単位は%だと思われます。

IG補正

Lo領域、Hi領域のIG補正値です。エンジン回転数、Th開度によって、点火時期を遅角する設定がなされます。
単位は不明ですが、表示されている数値に0.3〜0.4くらいの係数(90/256?)を掛けた値(deg)ではないかと思われます。
Th低開度で補正値が大きいのは、ドン付き対応のためだと思われます。

数値が変化しません

Fi補正のMoreとMost、IG補正のLittleとMoreとMost、が補正レベルを変更しても数値が変わりません。これは HRC純正ツールの仕様に従ったものです(ソフトウェアの仕様であって、ECU自体のハードウェアの仕様や制限ではありません)。
つまりFI補正は無し、補正1,補正2の3段階、IG補正はするかしないかの2段階ということです。

低回転のスロットル開け始めでエンジンがしゃくります

ASを有効にしてIG補正を有効にすると、4,000〜6,000r.p.mのスロットル開け始めでエンジンがしゃくり(回転上昇が波打ち)ます。
この回転域でのIG補正値が不適切なため、この症状が出ます。

パッチ宛て

Stirling Binary Editor

 HRC純正ツールを使用しつつ、この症状を出ないようにするには、アドレス8FD98hからのデータを書き換えます。
書き換えるデータとしては、

Lo領域(8FD98h〜)
80 5E 58 52 55 64 79 80 -> 80 80 6C 52 55 64 79 80
                              ~~ ~~
80 5E 58 52 55 64 79 80 -> 80 78 72 52 55 64 79 80
                              ~~ ~~

Hi領域(8FE60〜)
80 4D 4D 4D 55 64 72 80 -> 80 78 64 4D 55 64 72 80
                              ~~ ~~
80 4D 64 64 64 64 64 80 -> 80 72 6C 64 64 64 64 80
                              ~~ ~~
という感じでOKだと思いますが、16進データがテキスト形式で保存されているので、注意が必要です。

HRC純正ソフト パッチ情報にある、08CBR1000KIT_JpComment.zipでパッチ当てを行ったHRC純正ツールに、さらに上記パッチ当てを行うプログラムです。

08CBR1000KIT-E.exe  2008/04/11 19:32:12     1,314,816
08CBR1000KIT_ASModified.zip 102KB

Modified AS value

 ECU-Tool海賊版(Ver2.01.120以降)で、同様にASの改変を行うには、

インストールフォルダの、ECU-Tool.cfgというテキストファイルに(存在しない場合は作成し)、

ASModified=1

と書いて保存し、ECU-Tool海賊版を起動するとASが改変されます。
さらに詳細な変更を行う場合は、エキスパートモードを使用してください。




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