ECU-Tool 海賊版


CTS信号のための改修

 HRC純正ソフトでは、データの読み書き時に、「マシンのメインスイッチをONにした後、2秒以内にOKボタンまたはEnterキーを押す」操作を行うことで、ECUがデータ転送モードとなり、データの読み書きが行えます。
 しかし、そのタイミングを掴むのが難しかったり、メインスイッチをONにした後にPCの画面をクリックする為の時間が足りなかったりと、いろいろ不便な部分があります。
 そこで、シリアルI/FにCTS信号線を追加することで、ソフト側からCTS信号を監視し、データ読み書き時の失敗を少なくし、利便性をあげようというものです。(ソフト側ではメインスイッチON感知後デフォルトで900ms後にデータ転送を開始しますが、それでもECUの立ち上がり時間の差なのか、データ転送モードに入らなかったりしますので、接続エラーが無くなるというものではありません。)
 操作としては「OKボタンまたはEnterキーを押した後、5秒以内にマシンのメインスイッチをONにする」ということになります。

 ECU-Tool 海賊版ではこのCTS信号に対応していますが、HRC純正ソフトはそのような仕様にはなっていませんので、HRC純正ソフトを使用する際にはこの作業をする意味はありません。
 ただし、配線加工後もHRC純正ソフトでの使用に問題はありません。

 RS232Cの電気的な仕様では、入力電圧は最大±25Vまで許容されることになっており、入力スレッショルドは±3Vです。
 HRC純正シリアルI/F内部で、RS232CのGND(5番ピン)とマシンのGND(バッテリー-)が接続されています。
 そこで、マシンの電源ラインをそのままRS232CのCTSラインに引き込み、マシンのメインスイッチONでCTS信号がONになるように配線を追加します。


 HRC純正シリアルI/Fのd-sub 9ピンのケースを分解し、適当な配線を8番ピンにハンダ付けします。


 4ピンカプラの黒/白ラインを引き出し、上記配線のもう一方をハンダ付けします。
 端子付け直しや配線割り込み端子を使うなどでも可です。

 上記拡大


 カプラに配線を戻します。


 d-sub 9ピンのケースを組み立て、後付け配線をビニルテープ等で固定します。


 以上で完成です。
 ECU-Tool 海賊版の[設定]-[環境設定]で[CTS信号を監視する]にチェックを入れることで、CTS信号の監視が有効になります。

データ読み書き手順の比較

ECUデータ読み込み時

ECU-Tool 海賊版 CTS有効時
HRC純正ソフト&ECU-Tool 海賊版 CTS無効時


ECUデータ書き込み時

ECU-Tool 海賊版 CTS有効時
HRC純正ソフト&ECU-Tool 海賊版 CTS無効時



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