この改修はHRC純正シリアルI/F(38880-NL3-750)に対するもので、HRC純正シリアルI/F USB(38880-NL9-C00)に対しては改修を行えません。
HRC純正ソフトでは、データの読み書き時に、「マシンのメインスイッチをONにした後、2秒以内にOKボタンまたはEnterキーを押す」操作を行うことで、ECUがデータ転送モードとなり、データの読み書きが行えます。
しかし、そのタイミングを掴むのが難しかったり、メインスイッチをONにした後にPCの画面をクリックする為の時間が足りなかったりと、いろいろ不便な部分があります。
そこで、シリアルI/FにDSR信号線を追加することで、ソフト側からDSR信号を監視し、データ読み書き時の失敗を少なくし、利便性をあげようというものです。(ソフト側ではメインスイッチON感知後デフォルトで900ms後にデータ転送を開始しますが、それでもECUの立ち上がり時間の差なのか、データ転送モードに入らなかったりしますので、接続エラーが無くなるというものではありません。)
操作としては「OKボタンまたはEnterキーを押した後、5秒以内にマシンのメインスイッチをONにする」ということになります。
ECU-Tool 海賊版ではこのDSR信号に対応していますが、HRC純正ソフトはそのような仕様にはなっていませんので、HRC純正ソフトを使用する際にはこの作業をする意味はありません。
ただし、配線加工後もHRC純正ソフトでの使用に問題はありません。
RS232Cの電気的な仕様では、入力電圧は最大±25Vまで許容されることになっており、入力スレッショルドは±3Vです。
HRC純正シリアルI/F内部で、RS232CのGND(5番ピン)とマシンのGND(バッテリー-)が接続されています。
そこで、マシンの電源ラインをそのままRS232CのDSRラインに引き込み、マシンのメインスイッチONでDSR信号がONになるように配線を追加します。