年々進化し続けるそのシステムは、軽量化と共に簡略化され、マシンに対する取り付けの自由度は高まっている。
 ここに紹介するのは'98にNSR250に車載カメラを搭載したときのものである。
前方カメラ  前方と後方にそれぞれカメラがマウントされる。
 カメラ自体も以前より小型化され、ライダーの視野を塞ぐ場所に装着する必要はなくなった。
 NSR250には、カメラを搭載することを前提に、アッパーカウルステーとシートカウルにカメラ用マウントボスが標準で付属しているため、カメラの取り付け作業自体は簡単なモノだ。
 ただ配線類をまとめるのがちょっと厄介なのだけど……。
↓●シートカウルにマウントされる後方カメラ
↑●アッパーカウル内にマウントされる前方カメラ 後方カメラ
 カメラが捕らえた映像を中継するアンテナは、シートカウルの上部に取り付けられる。
 アンテナ自体の大きさは以前とそれほど変わらない。シートカウルが後方に向けスラントしているため、なんとなく電波が偏って発信されそうな気がするが、問題はない。
シートカウル上のアンテナ  ピットの床が濡れているように見えるのは、濡れているからである(^^;。
 '98のザクセンリンクのピットはお粗末で、シャッターすらなくビニールのカーテンでの間仕切りであった。
 雨が降ると、ピットロードの雨水がすべてピットの中を流れることとなる。
送信機器  システムが軽量化されたとはいえ、その総重量は3kg近い。マシンのセッティングを詰めていくと、確実に影響の出る重さだ。
 そのためTカーにはダミーウェイトを搭載し、操安への影響を極力均等化しようという考えである。
 右の写真でカメラに見えるものもアルミ削り出しのダミーである。
 これらダミーウェイトもHFシステムズのスタッフが準備してくれている。
↓●シートカウル内に積まれたダミーウェイト
↑●こちらは中継用のアンプ等 ダミーウェイト